新NISAでオルカンを始めるには、証券会社でNISA口座を開設し、積立設定をするだけで、100円から世界中の株式に分散投資できる。
オルカンとは何か
オルカンとは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の愛称で、三菱UFJアセットマネジメントが運用する投資信託だ。この1本で日本を含む先進国・新興国合わせて47カ国、約2,900銘柄に投資でき、世界の時価総額の約85%をカバーする。地域別の構成比率はおおむねアメリカが約60〜65%、日本が約5%、その他先進国が約30%、新興国が約5%となっている。個別に銘柄を選ぶ手間がなく、初心者でも手軽にグローバル分散投資を始められる点が支持されている理由だ。
新NISAでオルカンを始める手順
- 証券会社を選ぶ — 楽天証券、SBI証券などのネット証券が主流。取扱本数や手数料、クレジットカード積立時のポイント還元率を比較する
- NISA口座を開設する — 証券総合口座の開設と同時に、NISA口座の開設を申し込む。マイナンバー確認書類の提出が必要
- 税務署の審査を待つ — 開設申込み後、税務署の審査を経てNISA口座が有効化される(通常数日〜数週間)
- オルカンを検索して積立設定をする — 口座開設後、投資信託の検索画面で「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を検索し、積立設定を行う
- 積立金額と頻度を決める — 100円から設定可能。毎月一定額を積み立てる「つみたて投資枠」の利用が一般的
- クレジットカード積立を設定する(任意) — 楽天カードやSBI証券とのカード積立を設定すると、積立額に応じてポイントが還元される
新NISAの主なルール
- 非課税保有限度額: 1,800万円
- 年間投資枠: 最大360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)
- 非課税期間: 無期限(旧NISAは5年または20年の期限があった)
- 最低投資額: 証券会社によっては100円から積立可能
金融機関の変更について
NISA口座を開設する金融機関は年単位で変更できる。変更したい場合は、変更したい年の前年10月1日から当年9月30日までの間に手続きが必要だ。ただし、その年にすでにNISA口座で取引を行っている場合は、翌年まで変更できない点に注意したい。変更前の口座で保有している商品は、そのまま非課税で保有を続けられる。
オルカンとS&P500、どちらを選ぶべきか
新NISAで人気を二分するのが、オルカンと米国株式に集中投資する「S&P500」連動型ファンドだ。
| 項目 | オルカン | S&P500 |
|---|---|---|
| 投資対象 | 全世界47カ国、約2,900銘柄 | 米国の主要500社 |
| アメリカ比率 | 約60〜65% | 100% |
| 分散度合い | より広い | 米国に集中 |
| 過去の値動き | 世界経済全体に連動 | 米国経済に強く連動 |
どちらも低コストで長期の実績があり、初心者に選ばれやすい商品だが、分散をより重視するならオルカン、米国経済の成長により強く賭けたいならS&P500が向いているとされる。
投資信託を選ぶ際のポイント
証券会社各社のガイドが共通して挙げるポイントは次の3つだ。
- 低コスト: 信託報酬(運用管理費用)ができるだけ安いこと
- 広い分散: 特定の国や業種に偏らず、幅広く分散されていること
- 長期の実績: ある程度の運用実績があり、長期保有に耐えられること
知っておきたいリスク
オルカンも元本保証のある商品ではない。2025年には年前半、株安と円高の影響でマイナス圏で推移する時期があったが、7月以降はプラスに転じ、11ヵ月時点でのリターンが18.13%まで回復した実績がある。一括投資した場合はマイナス期間が長く感じられやすいが、毎月一定額を積み立てる積立投資であれば、価格が低い時期にも購入を続けることになり、平均購入単価を抑えられる効果が期待できるとされている。
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